旅忘備録

うろ覚え多々なので情報の正誤は微妙。

カッパドキア1 ギョレメパノラマ/野外博物館

朝10:00頃ギョレメのバスターミナルに到着しました。

安かったウルスポーツさんのバスは、到着時にお給仕さんが到着地名を叫ぶシステムです。優しくトントンはないですが、どの到着時でも声で起きてしまうほどの声量だったので安心でした。

 

ようやく今回のメインのカッパドキアです。

カッパドキアという都市があるんだと思っていたんですが、カッパドキアはこの辺り一体の総称だそうです。というのを低橋さんのブログで知りました。あの奇妙な岩たちが広がる場所です。観光に関してはギョレメに集約されていて、洞窟ホテルもギョレメに多いとのことだったのでギョレメのホテルを取りました。

 

Peri cave hotelです。

 

ホテル中庭。

ここを取り囲むように部屋が並んでいます。

なぜここにしたかというと、低橋さんが泊まっていたからです。10年以上が経過しているため、当時の写真と外観がちょっと変わってました。

 

今日も今日とて気持ち悪いくらいに低橋さん低橋さんと言っていますが、今日が一番気持ち悪いと思います。というかここからずっと気持ち悪いです。なぜなら私は低橋さんのカッパドキアでの旅っぷりを見て「1人でも行こう」と決めたからです。もはや聖地巡礼です。

 

洞窟部屋です。

低橋さんはドミトリーでしたが、私はシングルです。ドミトリーの予約ができず、いろいろ見てみたのですが無くなっていそうな感じだったので。まあドミトリーもいいんですが、1日ぎっしり好き放題してるのでシングルのほうが合ってはいます。

 

カフェで朝ご飯。

ココレッチが食べたかったんですが、なさそうなのでケバブです。ギョレメでもパンが美味しいです。値段がイスタンブールでの晩ご飯くらいに上がっててビビりました。

 

この日は特に乗り物に乗った大きな移動はせず、その辺を歩いて雰囲気を楽しもうと思います。とりあえずギョレメ野外博物館です。ホテルから歩いて15分くらいです。

 

トカル・キリセ。

野外博物館の向かいの岩の中にあります。色がすごく綺麗です。特に青が優しい色合いでした。

 

野外博物館前の子犬。この子犬が5匹くらいいました。

 

ギョレメ野外博物館。

ギョレメ内もホテルからここまでの道沿いもずっと奇岩が続いているので「どこからが野外博物館なんだ」と思うほどでした。道沿いの岩にも人が住んでいたような穴があって、入って写真を撮ったりしている人がいて楽しげだったのですが、「あちこち遊びに行くのはカッパドキアの基本を押さえてからじゃないと」という真面目な考えに縛られてしまったのでまっすぐ博物館に来ました。当然ですがちゃんとチケット売り場と入場ゲートがあり、「ここからが博物館」とわかるようになってます。

 

道沿いにあった岩洞窟よりも大きく、多くの岩と洞窟が密集していました。洞窟教会も多いです。

 

入り口から入ってすぐ、前に団体さんがいて右側の道に進んで行ったので、それを避けて左回りで進みました。そしたら前からやってくる人が多かったので逆流していたようです。特に進行方向が書かれていたわけではなく自由に回っていい場所のようなのですが、こういう時に自然に進んだら全体の流れに逆流していたことがよくあります。ルクソール博物館でもミイラ博物館でもそうでした。心臓が逆にでもついてるんでしょうか。

 

教会。

名前は忘れました。このもう一つ右あたりに一番有名なダークチャーチがあります。教会の中は撮影禁止でした。各ポイントにQRコードがあって、読み込むとガイドが流れるようになっています。このタイプのガイドもよく見かけました。

 

ダークチャーチも細やかな部分まで壁画が残っていて綺麗でした。入り口からぼんやりと入る光に照らされている様子は穏やかな気持ちにさせてくれます。顔面の一部を削られているものが多く、何か意図があったのか気になります。

 

こちらは普通のお家洞窟。

椅子とテーブルのように見えます。「こういう配置にしよう」と考えながら岩を掘り進めるんでしょうか。こんな感じの洞窟があちこちにあり、ダークチャーチ以外は入場チケットで入れるので冒険し放題です。

 

「ここが寝室で、ここに本棚を置いて」「1LDK、都内なら12万くらいかな」「ここは6万くらいで住めそう。布団置く場所がなぁ」と、どうでもいい妄想が膨らみます。カッパドキアを出るまでにお気に入りの物件を見つけたいです。

 

ミーハー精神丸出しでドンドゥルマ(トルコ風アイス)を食べました。落ちそうな感じにコーンへ乗せてくるのですが、粘りがあって落ちないし溶けづらいのでゆっくり食べられます。トルコ風アイスといえば店先で渡そうとして渡さないなどのパフォーマンスのイメージがありましたが、1人だったからか普通に渡してくれて助かりました。

 

一旦ホテルに戻り、宿のオーナーと話しているとツアーの話になったのですが、まだ申し込む勇気がなかったので勢いで「いいハマム屋さん知らない?」と聞いてしまいました。オーナーはグッと親指を立てて電話し、時間と値段を聞いて予約してくれました。

 

前日まで3食+おやつを決まりにしていたのですが、この日は昼食を食べ忘れてました。いくらトルコ料理が美味しいとはいえ、カッパドキアでの興奮には勝てなかったようです。

 

ぶらーっと街を歩いているとツアー会社を多く見かけます。

・レッドツアー(ギョレメに比較的近い奇岩の見どころを周る)

・グリーンツアー(遠方の地下都市なども周る)

・気球に乗るやつ

・バギーに乗って夕日を見に行こうツアー

の、看板がたいてい出ています。

 

私は最低でもグリーンツアーには行きたかったので、数軒店先で値段を聞いたりしていました。ちょっと話すとすぐ「チャイ?」と言われるのでお断りしながら。いろいろ聞きたいのと、ここで決めるかもわからない状態で申し訳なかったので。

ただそのうちの1軒で話が弾んでしまい、チャイをいただきました。トルコで初対面の人に聞かれることはたいてい決まっています。

 

①どこから来たの?

②日本のどこ?

[ここで分岐点]

パターンA. なんの勉強をしてるの?

→これは私を若い学生だと思っての質問なのでドボンです。私は大人です。

パターンB. 結婚してるの?→子どもは何人?

パターンC. トルコのどこ行ってたの?これからどこ行くの?

 

上記パターンAが40%、Bが40%、残り20%がCです。Cはイスタンブールやギョレメだとあまり聞かれなかったのですが、ちょっと田舎に行くと聞かれるようになりました。

学生と大人の二択の外されっぷりに驚きました。確かに凹凸の少ないのぺっとした顔をしてますが、日本ではどちらかというと老け顔と言われます。トルコでやたら声をかけられるのは1人観光客だからだと思っていたのですが、もしかしたら「アジア人の学生が1人でウロウロしてるから」声をかけてきてるのではと思い始めました。

 

このツアー屋のおじさんは二択に成功し、結婚はしてるのか子どもはいるのかだの、日本だとセクハラ!と非難轟々なことをあれこれ聞いてきましたが途中からお互いの生活の議論になり楽しかったです。最終的に「日本に帰ったらセクシーな下着を着るように」とアドバイスされました。大きなお世話です。

 

気球は乗るより下から見たい派なんですが、乗りたくないわけでもないので値段だけ聞いてみました。もし下から見て「乗りたい!」と思ってしまった時のために。そしたら4万円とかだったのでヒィとなりました。ここ数日は天候を理由に飛ばないらしく、値段が釣り上がっているそうです。ほかのツアー会社で5万と言われたところもありました。

 

あとおじさんに言われて気づいたのですが、現在ゴールデンウィークでした。どおりで日本人を多く見かけるわけです。「日本人急に増えたな〜さすがカッパドキア!」とか思ってました。

 

ツアー屋のおじさんとバイバイし、「ギョレメパノラマってのがあるからそこへ行って、明日以降のためにまず全景を見ねば」とまたも縛りを課してしまいました。ホテルから歩いて20分くらいです。

 

自転車を借りてしまいました。

なぜなら低橋さんも自転車であちこち周られてたので、レンタルショップを見つけてつい立ち止まってしまい、お店の方が話しかけてきてあれこれ行っているうちにハマムまでに歩いて行って帰ってご飯を食べるには微妙な時間になってしまったので。あと自転車が可愛かったので。2時間250TLとかだった気がします。

 

カッパドキアは坂が多いと聞いていて、ギョレメ内も坂だらけでした。パノラマポイントと言うからには高い場所にあるんでしょうし、きっと行きは大層な上り坂です。「パノラマポイントに行きたい」というとレンタル屋さんもギョッとした顔をしていましたがいいのです。私の目的は時間短縮なので、きっと帰りの下り坂で効力を発揮します。気持ちよさそうだし。

 

というわけでパノラマポイントです。

あっという間に来たかのようですが、かなりしんどかったです。後半は自転車を降りてずっと押して歩いてました。そしたら後ろから車がやってきて窓を開けて「ヘーイ!」と陽気に声をかけてくるので何かと思ったらさっきのレンタル屋さんでした。ヘーイじゃないでしょうよ。乗せてくださいよ。

 

それにしても絶景です。奇岩の数々にワクワクします。出国前はカッパドキアの写真にワクワクしすぎて、実際に目にしたら泣くのではと思っていましたが、鼻血が出そうでした。感動より興奮です。自転車のせいもあるかもしれません。

左上にちょっと見切れてるグランドキャニオンみたいなのがローズバレーです。ニョキニョキ生えてる岩は白いのですが、ここだけ赤土色で地層剥き出しな感じでかっこいいです。

 

出国前、岩が好きだからカッパドキアに行くというと「グランドキャニオンに行かないの?」と何回か言われました。グランドキャニオンもいいですが、ゴツゴツガタガタしたものが好きなのでこういう景色のほうが好きです。洞窟も好きなので。グランドキャニオンもエアーズロックも行ってはみたいですが、優先度はこちらのほうが上でした。

 

もうすぐ日没なのでパノラマポイントで夕日でもと思っていたのですが、よく考えたらここは東向きでした。夕日は後ろです。

しょうがないのでもう少し先に進んでみることに。地図上にはレストランがあるので良さげなところがあったら入ろうと思ったのですが、通るとこ通るとこ閉まってました。たまに屋台のジュース屋さんがあるくらいです。やってなさそうなレストランの近くで景色を見ていたらおじさんが出てきたので、水だけ売ってもらいました。

 

帰りは本当に一瞬でした。最初は緩やかな下り坂で気持ち良かったのですが、後半はブレーキを握りしめて「ぐぬぬぬぬ」です。途中でローズバレーが夕日でさらに赤く染まったのがとても綺麗でした。

 

レンタル屋さんに自転車を返却。さっき車で追い抜いて行った人がもうお店に戻ってきてて「さっき俺が手ぇ振ったの見えた?」とニコニコしてました。見えましたよもちろん。何がそんなに楽しいんだろうと思ってました。

 

ダスティケバブ

壺に入れられてツボごと煮込まれたケバブで、食べるときに上部のツボを割ってこの状態になります。カッパドキアの名物らしいので「初夜はダスティケバブ」と決めてました。とことんミーハーです。届いた時は壺しか見えない状態で、店員さんが割ってくれました。割る前にこちらをチラ見して「ムービー?」と言うので動画も撮っておきました。とても美味しいです。パンがモリモリ進んでしまい、気づいたらカゴの中に残り2つになってしまったのでちょっと自重しました。

 

イスタンブールのご飯が安めのところで200TLでしたが、ギョレメは安くて500TLでした。高いところだと700TLとか。この日は街の端のほうまで見に行っても500TLだったので、それ以上安い店を探すのを諦めました。住民の少ない観光客の街だからでしょうか。

 

ホテルに帰ってハマム屋さんが迎えにきたのでハマムへ。

歩いていけない距離ではなかったのですが、迎えにくるというので乗せてもらいました。特に送迎料金とかはなかったので。

 

ハマム屋の無防備すぎる犬。

最初は起きてたのですが、撫でたらお腹を見せたまま寝始めました。

 

ハマムはもちろん気持ち良かったです。担当してくれた方が若い女の子で、私に動くことをお願いするときに薄水色の目で見つめながら「レィディ?」と優しく言ってくるので毎回気恥ずかしかったです。

ただイスタンブール初日に行ったハマムが最高すぎたので、「あのハマムはすごかったな」とひしひし思います。値段が倍くらい違うので当然かもしれませんが。

あと現金抜かれてました。ハマムではロッカーに荷物を預けるので、日本の銭湯行く気分で財布には少ししか入れてなかったのですが、コイン以外無くなっていたので。イスタンブールで行ったハマムのロッカーは自分で閉めるときにデジタルで相性番号を決めて閉めるタイプだったのですが、ここは普通のやつでした。お金を払うときに気づいたのですが、1枚だけ入れていたカードはあったし言い出せずに黙って車で送ってもらいました。レィディ?の女の子は支払いのときに「チップはこちらに」と言ってきて、私が「現金がない」と言うとキョトンとしていたので無関係だと思いたいです。

 

う〜ん⋯⋯となりながらホテルに帰ったら、改めて自分の洞窟部屋を見て気分が晴れました。少額だったし揉めるのも嫌なので忘れることにしてベッドに入ったら、小さな窓しかない洞窟部屋は大変落ち着きすぐ寝付きました。